日本映画

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幽霊島の掟(昭和36年)

本作は昭和36年の配給成績で年間第六位のヒットとなり、当時の記録では3億円を稼いだことになっています。かたや黒澤明の『用心棒』は第四位で3億5千万円。あの『用心棒』にこれだけ僅差に迫れるってスゴイことじゃないスかね。
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女吸血鬼(昭和34年)

タイトルが紛らわしいのですが、女の吸血鬼が出てくるわけではなく、女の生血を好む吸血鬼が主人公で、日本映画では初の本格的な吸血鬼映画と言われているそうです。
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女の園(昭和29年)

この映画が『七人の侍』や『山椒大夫』よりも高評価だったとはにわかに信じがたいですね。世界の多くの映画監督たちが、彼らの人生に大きく影響を受けたと明言している黒澤明や溝口健二の作品よりも上のベストテン第二位です。
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エスパイ(昭和49年)

これはSFアクション映画というよりは、主演女優である由美かおるのプロモーションビデオを見ているようで、作っている人たちも実は由美かおるを撮りたかっただけだったんじゃないかと疑ってしまうような内容でした。
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綱渡り見世物侍(昭和30年)

若殿と曲芸師が瓜二つの顔貌の持ち主で、その入れ替わりでいろんな事件が起こって最後には元に戻って事件が解決する。これは元をたどるとマーク・トウェインの「王子と乞食」を原典とした入れ替わりものの大量の亜種のひとつでした。
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橋蔵のやくざ判官(昭和37年)

ご存知「遠山の金さん」もののひとつですが、時代劇なのに映画の途中から本格的な推理ドラマの様相になってきて、そのトリックがなかなか手の込んだものなので、見ていて全く飽きませんでした。
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警察日記(昭和30年)

小さな町の警察署で様々な人々の事件や困りごとがスケッチのように描かれていく本作は、伊藤永之介という人が書いた小説がもとになっていて、秋田県出身の伊藤永之介は昭和初期からプロレタリア文学の作家として活躍し農村をテーマにした小説を多く残した人だそうです。
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青葉城の鬼(昭和37年)

原作は山本周五郎の長編小説「樅ノ木は残った」で、歴史上ではお家乗っ取りを企む首謀者だった原田甲斐を、実は伊達家安泰のために奔走した忠臣として大胆に設定し直したのが山本周五郎でした。
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東京湾炎上(昭和50年)

喜山CTS爆破を特撮フィルムとの合成でニセ中継するという着想には驚きました。それってピーター・ハイアムズ監督の『カプリコン1』の先取りではないスか!宇宙船による火星着陸を映像で偽装する『カプリコン1』が1977年製作ですから、ハリウッド映画のネタモトになるくらいのトリックを先行して映画にした事例なのでした。
昭和二十年以前

風の中の子供(昭和12年)

映像自体はレストアされていないバージョンで見たので鮮明さには欠けていたものの、本作がもっている映像の端正さというか瑞々しいまでの清廉さは本当に見事というしかなく、こんな傑作が今日的な映画批評の中で埋もれてしまっているのがもったいない気がしてなりません。
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