昭和四十年代

日本映画

妻二人(昭和42年)

タイトルにある「二人」を演じるのは大映専属を貫いた若尾文子と東宝・松竹を経てフリーとなった岡田茉莉子。日本映画界を代表する女優二人は翌昭和43年今井正監督の『不信のとき』にも出演していますが、主演としてぶつかりあう共演作は本作のみです。
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白い巨塔(昭和41年)

小説「白い巨塔」は大学病院や医学界の内幕を赤裸々に描いて評判を呼び、昭和40年には新潮社から単行本も刊行されました。翌年その小説を映画化したのが経営危機に瀕していた大映で、山本薩夫監督にとっても代表作となりました。
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肉弾(昭和43年)

日本アート・シアター・ギルド(ATG)独立プロダクションと製作費を折半することで低予算映画を製作するようになりました。本作はその初期の一本で岡本喜八の脚本を映画化しようとみね子夫人が自宅を抵当に入れて捻出したお金が製作費に費やされました。
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雪国(昭和40年)

東宝版では池部良と岸恵子の主演でしたが、この松竹版では、島村を木村功が、そして駒子を岩下志麻が演じていると同時に、本作はフジカラーで撮影されていて、温泉街や雪景色が色鮮やかな映像で映しとられています。
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激突!殺人拳(昭和49年)

ブルース・リーの『燃えよドラゴン』の大ヒットに乗って東映が創り出したのがこの「殺人拳シリーズ」で、主演の千葉真一が空手使いの達人として敵をバッタバッタと倒していく肉体派のアクション映画となっています。
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乱れ雲(昭和42年)

交通事故を通じて加山雄三演じる加害者が司葉子演じる被害者家族と知り合い、深い関係になっていく悲恋ドラマです。女性を描くことにおいては右に出るものがいないといわれた成瀬巳喜男監督は本作を完成させた二年後に癌で亡くなっています。
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暖春(昭和40年)

「原作:里見弴・小津安二郎」の通り、昭和38年にNHKで放映されたTVドラマのためのシナリオが元になっていて、中村登監督が松竹で映画化することになりました。早くに父親を亡くした母と娘が主人公というモチーフはまさに小津映画そのものです。
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智恵子抄(昭和42年)

詩人・彫刻家・画家の高村光太郎による亡き妻に向けた詩集「智恵子抄」は昭和32年に山村聰と原節子の主演で映画になっていますが、本作は光太郎を丹波哲郎、智恵子を岩下志麻が演じた二度目の映画化作品です。
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砂糖菓子が壊れるとき(昭和42年)

原作となった曾野綾子の小説はマリリン・モンローの半生をモデルにしていて、主人公の映画スター千坂京子を若尾文子が演じています。マリリン・モンローの不幸な生涯を知っているとより楽しめる作品になっています。
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悪の階段(昭和40年)

南條範夫の「おれの夢は」という小説を原作にして、鈴木英夫が自ら脚色して監督しました。東宝は明朗快活なサラリーマンものを得意ジャンルとしていましたから、本作のような完全犯罪を狙って現金強奪を企てる四人組のお話は割と珍しい部類に入ります。
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