昭和三十年代

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乾いた湖(昭和35年)

昭和35年4月『恋の片道切符』で監督デビューした篠田正浩の第二作で、岩下志麻のスクリーンデビュー作でもあります。松竹ヌーヴェル・ヴァーグの流れにのって8月末に公開された本作は6月に自然成立した日米新安全保障条約をめぐる安保闘争を題材にしています。
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その壁を砕け(昭和34年)

自分の車を買った修理工が殺人事件の犯人にされてしまう事件を描いた社会派サスペンスで、事件から捜査、法廷へと展開していく物語は非常に緊迫していて、1時間40分の上映時間があっという間に過ぎていく緊張感に満ちた作品にまとまっています。
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ろくでなし(昭和35年)

昭和35年6月に公開された大島渚監督の『青春残酷物語』をきかっけに松竹の新人監督たちの作品が「松竹ヌーヴェル・ヴァーグ」として売り出されることになりました。本作は翌7月に公開された吉田喜重の第一回監督作品で、吉田喜重自ら脚本を書いています。
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お吟さま(昭和37年)

主人公のお吟は豊臣秀吉の茶頭だった千利休の義理の娘で、その波乱に満ちた生涯を小説にしたのが今東光でした。大女優田中絹代にとっては六作目の監督作品となりますが、残念ながら本作以降二度と監督することはありませんでした。
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旗本退屈男 謎の七色御殿(昭和36年)

サイレント映画時代から活躍を続けた時代劇俳優・市川右太衛門は旗本退屈男を当たり役としていて、本作はその28本目の作品にあたります。市川右太衛門が全編に渡って見事な立ち回りを見せる娯楽時代劇に仕上がっています。
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拝啓天皇陛下様(昭和38年)

本作は渥美清が主演した三番目の作品で、野村芳太郎監督によって渥美清の個性が存分に発揮された傑作喜劇となりました。この映画を見たフジテレビのスタッフがヒントを得て、TVシリーズの「男はつらいよ」を発想したという話もあるそうです。
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ひばり捕物帖 かんざし小判(昭和33年)

東映は美空ひばりを主演にしたいわゆる「ひばり映画」を大量生産しましたが、本作はその中の「ひばり捕物帖シリーズ」の一篇。美空ひばりの歌が堪能できるとともに、お姫様から岡っ引き、歌舞伎役者までまさに七変化の大活躍が楽しめます。
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壁あつき部屋(昭和31年)

巣鴨プリズンに収容されていたBC級戦犯の手記を原作として映画が作られたのはGHQによる日本占領が終了した昭和28年でしたが、松竹は劇場公開を見送ってしまい3年後の昭和31年にやっと日の目を見ることになったいわくつきの作品です。
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好人好日(昭和36年)

中野実の原作を松山善三が脚色した物語は、世界的にその業績が注目されている大学の数学教授が主人公になっていて、好きな相手と結婚したい娘とそれを支援する妻の三人家族の情愛が描かれます。舞台となるのは古都奈良で奈良の大仏も登場します。
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青空娘(昭和32年)

原作は源氏鶏太が雑誌明星に発表した連載小説で、昭和32年に単行本が出版されるとすぐにラジオドラマ化され、さらに大映で映画化されました。増村保造にとっては監督に昇進して初めて撮った『くちづけ』に続く第二作にあたります。
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穴(昭和32年)

市川崑作品としては、製作順でいうと本作は『炎上』のひとつ前にあたります。京マチ子を犯罪に巻き込まれるルポルタージュ記者役に起用して、コメディエンヌとしての才能を引き出したのが特徴で、原作ものではなく久里子亭のオリジナル脚本に注目です。
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妖星ゴラス(昭和37年)

円谷英二は戦前から東宝で特撮映画に取り組んでいましたが、その作品数が50本になることを記念して製作費3億8千万円、撮影日数300日を投じて作られたのが本作、東宝特撮映画を世に送り出し続けた田中友幸がプロデューサーをつとめています。
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貸間あり(昭和34年)

松竹出身の川島雄三は映画製作を再開した日活に誘われて『幕末太陽傳』を発表しましたが、昭和32年に東宝系の製作会社東京映画に移籍しました。同じ貸家に暮らす人々を描いた井伏鱒二の小説を原作とした本作は、東京映画での四本目の作品にあたります。
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おんなの渦と淵と流れ(昭和39年)

榛葉英治という人が書いた小説を原作として成澤昌茂が脚本に仕上げました。大連で英文学を教えていた男が貞淑な妻と結婚するのですが、その妻が次第に肉体的にも精神的にも陰をもった女性であることを知るというミステリアスな文芸ものになっています。
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鯨神(昭和37年)

昭和36年下半期に芥川賞を受賞した小説「鯨神」。大映はその映画化権を100万円で獲得したといわれていまして、翌年に大規模なロケーション撮影とスタジオでの特撮を駆使してモノクロながらシネマスコープの大画面で映画化されました。
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斬る(昭和37年)

原作は「眠狂四郎シリーズ」で有名な柴田錬三郎の「梅一枝」という小説で、主人公の江戸時代末期の剣客・高倉新吾を市川雷蔵が演じていまして、大映京都撮影所の屋台骨を支えていた三隈研次が監督をつとめました。
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驟雨(昭和31年)

本作では子供のいない結婚四年目の夫婦が日常の諍い事を重ねているうちにそれが亀裂へと広がっていく様子を隣家の夫婦や町内会との人間関係を交えてコミカルかつシニカルに描いていて、主役の夫婦は原節子と佐野周二が演じています。
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夜の河(昭和31年)

京都は水質の良い鴨川に恵まれ染め色が鮮やかな京染めが産業として発展しましたが、本作は京染の老舗の看板を継いだ分家の娘を山本富士子が演じて、上原謙の大阪大学教授と不倫関係に陥る男女の恋愛を描いています。
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大忠臣蔵(昭和32年)

本作はGHQ占領終了後の忠臣蔵ブームの真っ最中に作られた一篇で、歌舞伎の興行主でもある松竹ですから一丁歌舞伎ものでやろうじゃないかということになったらしく、映画にしては珍しく「仮名手本忠臣蔵」を原作にした忠臣蔵ものになっています。
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愛のお荷物(昭和30年)

本作の主人公は厚生大臣という設定で、当時の人口増加傾向に歯止めをかけようと人口軽減政策を打ち出すのですが、一方で四十八歳になる自身の妻が妊娠してしまってどうしようかというシチュエーションコメディになっています。
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