日本映画

細雪(昭和25年)

原作は谷崎潤一郎が書いた日本文学を代表する小説で、これまでに三度映画化されています。その最初が新東宝で映画化された阿部豊監督作品で、二度目は昭和34年の島耕二監督の大映版、三度目が昭和58年の市川崑監督による東宝版です。
昭和二十年以前

暖流(昭和14年)

昭和14年の公開時には「前篇 啓子の巻」(94分)と「後篇 ぎんの巻」(83分)が一挙上映されました。現存しているのはその前後篇をくっつけて2時間4分にまとめて昭和22年に再上映された総集編バージョンのみで、50分強がカットされた計算になります。
日本映画

砂の器(昭和49年)

松本清張の書いた小説は昭和32年の『顔』以来30作以上が映画化されてきましたが、その中でも松本清張自身が「小説では表現できない」と高く評価したのが本作でした。本作は興行的にも昭和49年日本映画配給収入で三番目の大ヒットとなり、キネマ旬報ベストテンでも第二位に選出されました。
外国映画

荒野の用心棒(1964年)

イタリア製西部劇「マカロニウエスタン」はこの作品から始まったともいえる映画史においては記念碑的作品で、クリント・イーストウッドにとっては映画での初主演作となりました。日本で1965年に公開されたことで、黒澤明監督の『用心棒』の盗作ではないかと騒ぎとなりました。
日本映画

恋人(昭和26年)

主演の久慈あさみは宝塚歌劇団で男役として活躍していましたが、淡島千景が宝塚を退団して松竹から映画デビューしたのに刺激を受けて新東宝に入りました。結婚直前にお互いの恋心を確認しあう男女のちょっとせつない物語で、共演は池部良です。
外国映画

パリは燃えているか(1966年)

第二次世界大戦中、ナチスドイツによって占領されていたパリは1944年8月に解放されました。その経緯を詳細に描いたドキュメンタリー小説「パリは燃えているか」を映画化したのが本作で、ルネ・クレマンが監督してキャストもフランス映画でおなじみのビッグスターが勢ぞろいしています。
日本映画

野菊の如き君なりき(昭和30年)

木下恵介は昭和29年に『二十四の瞳』を発表してキャリアの頂点に達しましたが、映画に対する実験的精神はとどまるところを知らず、本作では映画の大半を占める回想シーンを白い楕円形のフレームで囲うという試みを行っています。
日本映画

顔(昭和32年)

松本清張は「顔」の入った短編集で日本探偵作家クラブ賞を受賞して社会派推理小説の第一人者になっていきますが、その松本清張の小説が映画化されたのは本作が初めてでしたので、松本清張ファンにとっても記念すべき作品といえるでしょう。
日本映画

人生劇場 飛車角(昭和38年)

東映東京撮影所長岡田茂が「人生劇場残侠篇」に登場する侠客・飛車角を主人公にすることを思いつきます。義理と人情を重んじる任侠の世界を見事に映像化した本作は結果的に大ヒットを記録し、この年度の日本映画配給収入ベストテンで第六位にランクインしたのでした。
外国映画

欲望(1966年)

主人公の写真家デヴィッド・ヘミングスがたまたま撮影したフィルムを現像して、印画紙に拡大するとそこに映っていたものは…というサスペンス仕立てになっていると同時に、見るとか映すとかいう行為の意味を突き詰めていくような哲学的な作品になっています。
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