昭和二十年以前

泣蟲小僧(昭和13年)

原作は林芙美子の短編小説で、脚本八田尚之・監督豊田四郎のコンビで映画化されました。この二人は前年の昭和12年に石坂洋次郎原作の『若い人』を初めて映画化していて、それぞれ文芸路線で活躍することになります。
外国映画

何かいいことないか子猫チャン(1965年)

ピーター・オトゥール演じるファッション雑誌の編集長が婚約者がいながら近づいてくる女性たちと浮気を繰り返すという恋愛喜劇で、キャプシーヌやウルスラ・アンドレスらの美人女優たちが次々に登場します。
外国映画

渚にて(1959年)

イギリスの小説家ネヴィル・シュートが1957年に発表した小説「On the Beach」をもとにして、プロデューサー出身のスタンリー・クレイマーが自ら製作・監督をつとめて、オーストラリアのメルボルンでロケーション撮影をして映画化しました。
外国映画

ナバロンの要塞(1961年)

アリステア・マクリーンの小説の映画化を企画したのが脚本家カール・フォアマン。フォアマンは自ら脚本を書いて、当時としては破格の600万ドルという巨費を投じて2時間40分の長編大作に仕上げ、1961年の全米興行収入ランキング第三位の大ヒットを記録したのでした。
日本映画

楢山節考(昭和33年)

『楢山節考』映画化にあたって木下恵介監督がとった戦略は、原作の伝説的な雰囲気を映像表現するために全編をスタジオセットで撮影し、舞台のような効果を強調するために歌舞伎の演出手法を大胆に取り入れることでした。
外国映画

夏の嵐(1954年)

監督のルキノ・ヴィスコンティはイタリア貴族ヴィスコンティ家の出身で、映画監督になってからはデビュー作をはじめ『揺れる大地』や『若者のすべて』でネオリアリスモ調の作品を発表していきます。その中でこの『夏の嵐』は貴族と軍人を扱っていてヴィスコンティ自身の出自や経験が色濃く反映されたはじめての作品でもありました。
日本映画

波の塔(昭和35年)

政治家への贈賄事件が絡むものの基本的には青年が人妻の女性と不倫におちる松本清張の恋愛小説が原作です。清張の小説を映画化するのは一種のブームのようになっていて、昭和32年の『顔』を筆頭に昭和40年までになんと二十作が映画化されています。
日本映画

流れる(昭和31年)

この『流れる』は、もとは幸田文(幸田露伴の娘)の小説が原作で、幸田文が生計を立てるために芸者置屋の女中として住み込みで働いた自らの経験を書いたもの。映画でも芸者のリアルな生活が描かれていますが、なにしろ出てくる女優陣がものすごい顔ぶれで、こんなビッグネームを軽くさばくような演出ができてしまうのが成瀬巳喜男が尊敬されるゆえんかもしれません。
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