昭和二十年以前 その夜の妻(昭和5年) 小津安二郎は松竹蒲田時代にはアメリカナイズされたサイレント映画を次々に製作していまして、本作はその中の一本で、岡田時彦が初めて小津映画の主演をつとめた作品としても有名です。娯楽雑誌「新青年」に掲載された「九時から九時まで」というオスカー・シスゴールという人の小説が原作になっています。 2022.10.14 昭和二十年以前日本映画
日本映画 あなたと私の合言葉 さようなら、今日は(昭和34年) 父親と二人の娘がいる家庭を舞台にしたホームドラマで、父親を佐分利信、娘を若尾文子が演じています。オリジナル脚本の久里子亭は市川崑と妻和田夏十が共作したときの合同ペンネームでアガサ・クリスティをもじってつけられたもので、京マチ子や川口浩がからむ恋愛喜劇に仕立てました。 2022.10.11 日本映画昭和三十年代
日本映画 新馬鹿時代(昭和22年) 昭和22年10月12日に前編が公開され二週間後の10月26日に后編が続いて劇場にかかりました。昭和22年4月に日比谷の有楽座でロッパとエノケンの合同公演が実現し、その余勢を買って東宝が映画化したのがこの『新馬鹿時代』で、合計すると2時間46分にも及ぶ長編喜劇となったのでした。 2022.10.10 日本映画昭和二十年代
外国映画 気狂いピエロ(1965年) ゴダールは長編第一作の『勝手にしやがれ』でフランソワ・トリュフォーとともにヌーヴェル・ヴァーグの寵児となりましたが、長編10作目にあたるこの『気狂いピエロ』は、ヌーヴェル・ヴァーグが到達したひとつの頂点ともいえる映画史的に瞠目すべき作品となりました。 2022.10.09 外国映画1960年代
日本映画 ゼロの焦点(昭和36年) 松本清張が書いた原作は昭和34年の末に光文社の「カッパ・ノベルス」の第一弾として刊行されました。連載休止をはさみながらなんとか完成した小説を松竹の野村芳太郎監督が映画化し、いわゆる清張ものを代表する作品のひとつとなっています。 2022.10.06 日本映画昭和三十年代
日本映画 女性の勝利(昭和21年) 戦時中は『元禄忠臣蔵』など国策映画の流れにのった溝口健二でしたが、占領下ではGHQの方針にそって女性の地位向上をうたった「女性解放三部作」に取り組むことになります。本作はその一作目にあたり、女性弁護士が男性優位の封建的な考え方に固執する検事と対峙する姿を描いています。 2022.10.05 日本映画昭和二十年代
外国映画 未知への飛行(1964年) 原題の「Fail Safe」は誤って核攻撃が発動されたときの制御の仕組みのことで、本作ではシステムの誤作動でモスクワへの核攻撃が命令されてしまった事態に、ヘンリー・フォンダが演じるアメリカ合衆国大統領がどのように対処するかが描かれています。 2022.10.03 外国映画1960年代
1940年代 ブロードウェイのバークレー夫妻(1949年) フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースとしては1939年の『カッスル夫妻』以来10年ぶりの共演作で、RKOではなくMGMで製作されました。RKO時代はすべて白黒でしたので、二人が共演した映画としては初めてのカラー作品となり、これ以降共演はしていませんの結果的に唯一のカラー作品となったのでした。 2022.09.28 1940年代外国映画
日本映画 高度7000米 恐怖の四時間(昭和34年) 出演当時二十八歳の高倉健がパイロットを演じていて、場面が空港から機内へ移り、空と地上がカットバックされる展開はまさにパニック映画の王道で、東映東京撮影所で現代劇を中心に撮っていた小林恒夫監督の手堅い演出が光る一作です。 2022.09.27 日本映画昭和三十年代
日本映画 女中ッ子(昭和30年) 主人公は秋田から女中をしに上京してきた織本初。奉公先の次男坊がはじめは「はつ」と呼び捨てにするのに、徐々に「はっちゃん」と慕うようになる過程がとても丁寧に描かれていて、女中が主人公のホームドラマになっています。 2022.09.25 日本映画昭和三十年代