ヴィットリオ・デ・シーカ

外国映画

ミラノの奇蹟(1951年)

第二次大戦後に復興を始めたイタリアは貧富の格差が顕在化してきます。本作は分断化されたイタリア社会をミラノ郊外の貧民窟を舞台にしてファンタジックに描いていて、1951年の第4回カンヌ国際映画祭ではパルムドールを獲得しています。
外国映画

ひまわり(1970年)

第二次大戦中に結婚した二人ですが、夫がイタリア軍のロシア戦線に派遣されたまま戦争終結後も帰還せず、妻が単身ソ連へ夫を探しに行くという物語で、戦争によって普通の夫婦が引き裂かれる悲劇を描いています。
外国映画

終着駅(1953年)

ヴィットリオ・デ・シーカといえば『自転車泥棒』が有名で、ネオリアリズモと呼ばれる現実直視型の暗い映画が専門のようですが、この『終着駅』はリアルな演出をしながらも、基本線はメロドラマなところが特徴です。ローマのテルミニ駅に着いてから、パリ行きの直行列車が発車するまでの1時間半をほとんど映画の上映時間と同じ尺で描いています。さまざまな人たちが行き交う駅の構内で、不倫の深い仲になった男女がローマに残るのか残らないのかを決めることは、女が夫を捨てるのか捨てないのかにつながります。恋愛映画でありながら、サスペンスフルな展開が楽しめる佳作です。
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