日本映画 上州鴉(昭和26年) 注目は脚本。ここでも出ました新藤兼人。昭和26年公開作品では、なんと十二本の脚本を書いていますから、超売れっ子というか量産型シナリオライターというかほかに書く人がいなかったというか。その中のひとつがこの『上州鴉』なのですが、しっかりと最後まで見られるのはまさに脚本のおかげ。殺陣から始まって、人情話を盛り込んで涙を誘い、コメディリリーフをおいて笑いもとれる。新藤兼人に任せておけば安心だ、みたいな感じの人だったのかもしれませんね。 2021.10.07 日本映画昭和二十年代